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新規 接着性局所止血材・癒着防止材           目次へ


  • 感染の危険がない!
 哺乳動物由来の成分は含まない
  • 毒性がない!
 医薬品添加物・食品添加物として認可された原料のみを使用
  • 取り扱いが容易!
 出血部位にピタッと接着
  • 原料確保が容易!
 全ての成分は安価に供給されている
  • 生産性が良い!
 特別な装置無しで再現性良く生産できる

まだ縫合しますか?
まだガーゼ噛みますか?


載せるだけで血が止まる -ワーファリンも恐くない-
<歯科・口腔外科用>
 縫合無用、-抜歯後の止血に-
<外科用>
 抗凝血剤を飲んでいてもピタッと止まる

形態はフィルム、スポンジ、シート、粉末の4種類

形態はフィルム、スポンジ、シート、粉末の4種類

  • 1.止血材の原料は何か?

現在使用されている局所止血材は材料の由来によって大きく分けて次の四つに大別される。

  ● 動物性タンパク原料
  ● 多糖原料
  ● 無機化合物
  ● 化学合成品

 動物性タンパク原料 は、フィブリン、コラーゲンなどの牛由来タンパクを使用しており、ウィルス、BSEの感染の危険性が完全には除去されていない。そのため、使用に当たっては患者および家族の使用同意書が必要である。現在最も多く市販され利用されているのがこの動物性タンパク由来の止血材であるが、後述する安全性の問題のため、伸び悩んでいる。

 多糖原料 としては、セルロース系、キチン・キトサン系、でんぷん系のモノが市販されている。生分解性を謳っているものの、臨床現場や論文等で分解残渣の存在や炎症性が指摘されている。また、接着性が無いため、圧迫、固定のためのデバイスが別途必要となり、使用するメリットへの疑問の声もある。

 無機化合物 では、古くからアルミ化合物が使用されているが、炎症性が高く、あくまでも戦場での負傷や、致死的な創傷などに対する応急措置的な存在である。

 化学合成品 は特許、学会、論文ではよく見られるが、上市されているものはあまりない。注目すべきものとして、スリーディーマトリックス社が現在申請中の「TDM-621」がある。TDM-621は多くのメリットを持つ優れた止血材であるが、高額であり、その使用範囲は外科手術中の止血などに限られる。

  • 2.日本の止血材市場
 このような状況下で、国内での止血材の市場規模はここ数年間、170億円/年前後を横ばい推移している。米国の市場規模が年間800~1,000億円程度で、年平均5~6%成長を続けているのと比べると、この数値は低い。その理由として、多くの止血材が原料としているウシタンパク製剤に対する日本国民の拒絶感(安全性への不安)があげられる。また、内視鏡手術や腹腔鏡手術などの領域では、効率の良い止血材が望まれているが、従来の止血材は操作性が悪いためにこの領域では使用されていない。

  • 3.既存の止血材が抱える課題
安全性 動物性タンパク、特にウシタンパク由来の材料は、感染リスクを完全にのぞく手法が開発されない限り受け入れが難しい。多糖由来のモノは、使用後の炎症や、治癒の遅延が報告されているため、「安全なモノ」との認識を受けていない。アルミ系は組織障害性が高い。結局、これなら安全、と言いきれるものがまだ市場にほとんど出ていない。
使い勝手 患部に容易に添加でき、接着し、剥がれない(崩壊しない)止血材はまだ無い。また、手術中に使用し、体内に残すモノであれば、完全な生分解性が求められるが、これは動物性タンパク材料でしか達成されていない。内視鏡手術、腹腔鏡手術で使用できる形態のモノも、要望が有るにもかかわらず、まだ存在しない。血液凝固阻止剤服用看者に容易に使用できる、簡易で安価な止血テープも無い。
接着性 接着性の止血材としては、シート状、液状のウシタンパク製剤が市販されているが、上述のように安全性に問題点がある。多糖系の止血材は接着性が無いため、固定化、圧迫が別途必要となる。
止血効果 生理的に止血効果を持つモノとしては、アルミ化合物、キトサンなどがあるが、炎症性を伴う。接着性のないセルロース系のモノは止血効果はほとんど無く、ガーゼの代わりにしかならない。

  • 4.市場が期待する合成品止血材とは?
 安全で使い勝手の良い合成品止血材が登場すれば国内市場は大きく伸び、スリーディーマトリックス社では今後300億円まで拡大する、と見込んでいる。そのためには以下のモノが適していると想像される。
100%安全な原料からなり、完全に分解し、炎症性が無く、治癒を妨げない生体不活性な材料。
傷の形状に応じて提供可能な、フィルム状または柔らかいスポンジ(綿)状のモノ。
患部に当てたときにすぐに柔軟なゲルとなって粘着するモノ。
生理反応を惹起して凝結させるのではなく、患部に密着して物理的に封じて止血するモノ。

  • 5.我々の開発した止血材
     <安全性及び品質の根拠>
 すべての原料はすでに医薬品添加物として認可されており、その安全性は確認済みである。また、得られる材料は、生理条件下(pH 7.4)では自然に自己解離し、水溶性となるため、生体内で溶解し完全に局所から消失する。分解して生成するのは、上述の医薬品添加物として認可された安全な水溶性高分子である。
 本止血材の接着性は、主原料であるポリアクリル酸に基づく。ポリアクリル酸が生体組織に接着することは古くから認識されている事実である。本止血材が、フィルム状、綿状ともに高い止血効果を持つことは、マウスを用いた数多くの実験、および、数例ずつのヒト臨床研究において確認された。

  • <臨床で確認された高い止血効果>

・CT造影剤投与後の止血

51歳 女性 ワーファリン服用CT造影剤投与後の止血

・抜歯後の止血

73歳 女性(ワーファリン服用)
87歳 男性(プラビックス服用)

  • 6.癒着防止効果
癒着モデル:盲腸表面を加熱後、体内に戻す

  • 7.実用化の可能性
 我々の止血材は、臨床試験において、
  ● 綿状のモノは、抜歯後の止血に、
  ● フィルム状のモノはワーファリン服用者の採血後の止血に、
 それぞれ使用され、効果、使い勝手ともに好評価を得た。

 止血材として、種々のモノが現在市販されてはいるが、一番多く使用されているのは、100年以上にわたって、ガーゼである。現行品は、ガーゼより優れた点を謳ってはいても、すべてが満足されているわけではなく、メリットを強調しデメリットに目をつむったいわば妥協の商品である。

 合成高分子の配合によって作成された我々の止血システムは、安全性、生体適合性、生分解性などが保証されているばかりでなく、配合、調製の仕方によって、そのニーズに合わせて形態、特性が自由に調整できる。そのため、上述の問題点を端から解決し、用途に応じた形態を達成することによって、様々な領域における最適な止血材を得ることが出来、従来の市場だけでなく、止血材が使用されていなかった新たな領域の市場を開拓することも可能である。

 さらに、既存の医薬品添加物としての原料を組み合わせるだけなので、原材料の安全性等の確認は無用であり、また、原料の調達、製造工程も容易である。また、創傷被覆材、癒着防止材への応用も期待される有望なシステムである。

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